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■キャブ損害保険 |
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タクバス見聞録
このエッセイは、企画営業部のスタッフが、 全国のタクシー会社・バス会社の
皆様との交流の中で 思うところをとりとめもなく、記するものです。時には
失礼な表現が含まれることもありますが、 寛大なお気持ちでお読み頂ければ幸いです。
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急がば回れ |
S.Y |
どの仕事にも、少なからず収入と名声において、人も羨むスターがいる。 ところが36万人もいるタクシードライバーにはまったくいない。いてもVIPの指名が多いという程度。 かつて3K職場のひとつだった美容師や、飲食の世界にはスターが現れ、お店や会社によっては、断りきれないほど求職が殺到している。 と同時に、業界に活気を、また同業者やそこで働く者に夢と目標を与えた。タクシー業界の慢性的な人手不足の解消は、経営者の最優先課題。スターづくりは、急がば回れの方策かも知れません。
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社長に金棒 |
N.A |
今日も山陰からタクシー会社の若社長がお見えになった。確かに気負うほどには業績は上がらない。しかし、間違いなく戦う意思は強い。この鬼になんとか金棒を持たせたい。
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悲しい |
S.S |
日本の高校生の45%は学校以外で勉強しないそうだ。ちなみに米国15%、韓国8%。 この45%の実態は、授業に参加しているだけといってもよいだろう。要は高校生の約半分、これから社会に出る人たちの半分は学習する習慣がないということ。 おまけになんと、できたら遊んで気楽に暮らしたいと答えた人が35%。この国には趣味は競馬、愛読書はスポーツ新聞、40過ぎても独り者、そんな予備軍がどんどん増えている。ところで悲しいことにタクシードライバ―にそのタイプって結構いるんです。
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先見の明 |
I.M |
最近、テレビで楽天やライブドアのヤングセレブと呼ばれる若い役員をよく見る。 若くして富と名声を得た彼らを羨ましいと思っている人は多くいる。特に富については元ライブドアの役員(33歳)が20億円以上払って宇宙旅行をするなどと報道されると株の世界を知らない人には嘘としか思えないだろう。 さて彼らに共通しているのは、10年ほど前に大手企業を退職して会社立上げに参加したキャリア達ということだ。そして当時スタッフは彼らしかいなかった。今日、従業員数が数千人になった社内には彼らの数倍実力を備えた人材はやまほどいるだろうが、役員までの道はすでに険しく遠い。 やはりここでも捨てる勇気が力以上の運と成果を呼込んでいる。といって、一念発起、現職を捨てて、タクシーの新免に参加しても無駄ですぞ。なぜなら株式公開には無縁ですから。
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台無し |
K.K |
タクシー会社の社長が、やる気満々で来社された。 まず10人くらいで、若いドライバーの組織を作りたい。その際の求人キャッチコピーは「予算額を超えた収入は、自分たちのものになる」という内容にするとのこと。媒体もインターネットを使って、従来とは異なった層を狙いたいとのこと。 どうですか?と聞かれて、それは素晴らしいと答えた。「ところで、まさか従来のドライバーさんと、同じ場所でその計画を進めるのではないでしょうね」と聞くと、最初は予算がないのでそうしますとのこと。社長、味噌汁と吸い物は別々の椀に入れなきゃ。
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世襲 |
T.G |
映画、OK牧場の決闘のなかで「俺が負けない(強い)のは失うものがないからだ」という名台詞がある。確かに失うものが少ない人ほど冒険、挑戦が可能であることは間違いない。身近なところでも「もう家族がいるから無茶はできないよ」という人は多い。 ということは、野心のある2世たちにとって、世襲はマイナス以外のなにものでもないが、意外とプラスに思っている人のほうが多い。 成功者曰く、「5を10にするよりもゼロを10にするほうがはるかに簡単である」。
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ついでの仕事 |
Y.K |
20年も前、タクシー会社の老社長が、 「運輸機関にも士農工商がある。上から順に飛行機、鉄道、バス、そしてトラック&タクシー。飲みに行っても扱いが違う」と、動機は不純だが素直に認め、嘆いていた。そして相変わらず、この序列に変化はない。 ただトラック業界ではクロネコ、佐川、アートなどが官や古い大手企業の独占分野に挑戦し、物流サービスという新しい事業を生み出し、業界を卒業した。もはや彼らをトラック屋さんという人は誰もいない。
幸いタクシー業界も、規制緩和のおかげでその機会は得た。ただ、トラックのスーパースターたちは、まずそれまでの単純輸送という日銭を捨てた。すなわち自ら退路を断ち切って挑戦した。残念ながらタクシー業界での勇気を伴わないついでの介護、ついでの観光など、所詮、ついで仕事では大きな果実は得られない。
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勘違い |
S.Y |
「自分の周りには2種類の人しかいない。それは敵か味方かどちらかである」。 チャレンジャーと言われる人はこの状態を自らつくるが、よくこのストレスに耐えられるものだと感心する。しかしいつの時代も今日と明日が同じであることを求める普通の人とそんな退屈には耐えられない異能の人と2種類の人がいることは間違いない。そして普通の人はいつの時代も幸福に生きていけるが異能の人は生まれてきた時代で不幸にも幸福にもなる。もちろん普通の人が自分を異能だと誤解している場合はいつの時代も間違いなく不幸になる。
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勇気 |
N.A |
ライブドアの堀江社長が虎の尾を踏んだ。許認可村の住人とその一族への挑戦だ。 タクシー業界では、エムケイの青木オーナーが有名だが、いつの時代も勇気のある人がいるものだ。こういう人は、凡人ではできない「虎は死んで皮を残す。人は死んで名を残す」人生を送るのだろうがそれにしても強い。
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多分残念 |
S.S |
ライブドアがニッポン放送に、フジテレビ欲しさにM&Aを仕掛けた。昨今この手法は敵対型だろうが、友好型だろうが、資金、集金力のある企業の業容拡大の近道であることは間違いない。しかしここにも大義のない経済行為は、必ず失敗するという法則が働くだろう。 タクシー業界では第一交通産業さんがこの手法の草分けだが、上手くいっているのは怠慢労働者重視、顧客軽視の会社を勤勉労働者重視、顧客重視の会社に再生するからである。 今回のライブドアのM&Aは?。ネットとテレビの融合など誰も急いでいない。ワンマンが勢いのある時に陥る「急いてはことを仕損じる」典型。多分残念。
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