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タクバス見聞録




タクバス見聞録


このエッセイは、企画営業部のスタッフが、
全国のタクシー会社・バス会社の 皆様との交流の中で
思うところをとりとめもなく、記するものです。時には
失礼な表現が含まれることもありますが、
寛大なお気持ちでお読み頂ければ幸いです。

本音 N.A
中堅タクシー会社の若手経営者の一言
「介護タクシーやってる会社が増えてるけど、オレなら自分の留守中に、運転手を自宅にあげるなんて絶対しないネ。こわいよ」。悲しすぎる一言。

金の読み方 K.K
アテネオリンピック真っ最中。指導者は常に「基本に忠実に、積極的に」を語る。その言葉を聞く度、スポーツによく似た営業に思いを馳せる。すなわち営業の基本とは訪問、積極性とは新規訪問。
女子マラソン金メダリスト、練習の虫と言われる野口みずきさん曰く、「走った距離は自分を裏切らない」。
同じく営業マン曰く、「訪問件数は自分を裏切らない」。ただわれわれはプロである。自分のため、家族のため一生懸命、稼がなければならない。したがって営業という仕事は金をキンと読まず、カネと読まなければならない厳しいスポーツなのだ。

前川清と梅沢富美男 S.Y
テレビドラマで熱海のタクシードライバーを演歌歌手の前川清(以下敬称略)が演じていた。客待ちをしていると、元警察官の梅沢富美男が乗り込んでくる。結局この人もタクシードライバーに転進することになるのだが。さてそんなことはどちらでもよく、この時前川は梅沢に向かって大きな声で「いらっしゃいませ」と言って車内に迎え入れた。これだ。やはり「どちらまでですか」と聞く以前に、この一言を挿入することは、決して不自然ではない。ぜひ次回教育の場で、貴社のドライバーにも言わせてください。使ってみてください。

求手難? N.A
なかなか人が集まらないのがタクシー会社。来ても気楽な稼業を求めている人ばかり。やむを得ない。現状では人ではなく運転手という手を求めている。要は安全に輸送すればだれでもよい。しかしこれからの人はやりがいのない仕事には就かない。ゲストに車を呼ぶのではなく人を呼んでもらえる仕事に一日も早く変えなければ。

後継者 Y.K
中小タクシー会社の経営者の一番の仕事は、息子を後継者として育成すること。しかし子供に学問を与えると必ず、後を継がないと嘆く。しかし学問を与えないと、継いでも潰すのが関の山。
さて、業界を俯瞰すると、良い後継者は子供の頃から家業として、職住接近したところで育てられ、早い時期から後継を意識し、同時に仕事に関心を持っている。反対にサラリーマン家庭のような環境では芽も出ない。しかし昨今の成功事例をみると、最良の方策は、良い娘婿を選ぶことかもしれません。

最強のドライバーさん S.Y
地方の地方、いわゆる郡部のタクシー会社に行くとのどかな光景に会う。
社長は冷房がないのでステテコ姿で電話番。ドライバーは無言で10年も前の壊れかけたテレビで高校野球観戦、また別の人は事務所前に長椅子を出してうちわでパタパタやっている。そしてたまに電話注文が入ると社長が声をかける。
「000さんち。あの人はうるさいから愛想よくたのむぞ」。
やっと口を開いたドライバーが
「そんな器用なことができるくらいなら運転手なんかやってないよ」とごく普通に居直る上下のないのどかな人間関係。外にはたくさんの赤トンボ。

シルバー産業 T.G
新聞によると、70歳以上の人のタクシー出費は、年間約15000円と若い人の3倍も利用するそうだ。これから高齢化社会を迎えるに当たり、この層をターゲットとした、割引だけではないサービスを開発することが、喫緊の課題だろう。
それにしても、タクシードライバーの平均年齢が限りなく60歳に近づきつつあることを考えれば近い将来、世にも珍しい老老サービスで成立する業界が誕生することになる。プラス社長の平均年齢も、60歳をゆうに越えているわけだから、名実共に3拍子揃ったシルバー産業となる。ちなみに営業の私も60歳を越えている。

営業風土、この違い T.G
関西ではマックのことをマグドと言います。アイスコーヒーはレイコー、またはコールです。このように風土というのは名称さえ変えてしまいます。さて営業風土の違いとは。
とりあえず会うのが関西、とりあえずお断りするのが関東(都内及びその周辺)。顔をみるのが大好きな関西、顔を見るのも面倒臭がる関東。飛び込みセールスの関西、紹介セールスの関東。親しくなっても見積り一番、お付き合い二番が関西、親しく   なったらお付き合い一番、見積もり二番が関東。ミスを許すのが関西、許さないのが関東。営業マンの顔を永く覚えているのが関西、すぐ忘れるのが関東。怒るのが関西、叱るのが関東、などなど。野球で言えば関西で勝利するには変化球、関東では直球勝負がよさそうです。

リサイクル? E.N
仕事柄、整備工場へ行く事が多いのですが、某大手タクシー会社の整備工場にお邪魔させていただいた時の話です。
ドア・バンパー等の部品が置いてあるのはよくある光景ですが、その会社は事故でもう走れない車がおいてありました。とても部品取りできる車ではないし、何のためにおいてあるのか聞いてみると『再生させる!!』と言われた。どうやるのか聞いてみたら、既に『再生』した車を見せてもらうことになった。工場長より『ここで切ってまた他の車をくっつけたんだよ』と説明を受ける。
何のことやらチンプンカンプン?しかしいろいろ聞いてみると、その再生させる車も要は『部品取り』ということだった。車がペチャンコでない限り、使える部分は再利用していくそうです。そんな話を聞いていたら小学生の頃よく作ったプラモデルみたいだな・・・と思いました。おそるべきタクシー会社の技術力。余談ですが、そんな車ばっかり使ってる訳ではないからね、と言ってましたけどね。

農林水産業 K.K
マイレージにご参加いただいている、タクシー会社の社長がお見えになり「6月まではパッとしなかったけれど7月からはすごいね。これだけ暑いと絶好調よ」と満面の笑み。
待てよ、この社長。よく考えるといつも天気の話し。ひょっとして天気次第のタクシー業は、第一次産業?。


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