キャブ損害保険


タクバス見聞録




タクバス見聞録


このエッセイは、企画営業部のスタッフが、
全国のタクシー会社・バス会社の 皆様との交流の中で
思うところをとりとめもなく、記するものです。時には
失礼な表現が含まれることもありますが、
寛大なお気持ちでお読み頂ければ幸いです。

神様 T.G
頭の良い人は悪い人を馬鹿にする。同じように足の速い人は遅い人を馬鹿にする。
実はタクシーに乗ると、ドライバーさんが足の速い人になったと勘違いして、ゆっくり横断歩道を渡るお年よりや障害者に、苛立っているのをよく目にする。

そこで経営者は「車椅子と同じようにタクシーは交通弱者に役立つためにこの世に送られた神様からのプレゼントである」とドライバーさんに話して欲しい。

エムケイ S.Y
エムケイのドライバーさんはいつも初々しい。まるで新人サラリーマンのようである。今子供や、お年より、女性が安心して利用できる業界唯一のブランドである。それでは業界外の素人を集めて教育すればエムケイになれるのか。かつてエムケイはそのノウハウを教えるツアーも主催していた。そして全国から大勢の社長が参加したが、結局誰も真似できなかった。
何故だろう。それはこの会社は青木オーナーが許認可事業者としてあるまじき、役所への反逆、すなわち権力への抵抗を描いた反骨の芸術作品だからである。したがって同じものは永遠に創れない。「学ぶことはできても真似はできない」。

価格より価値 N.A
大阪から遠距離割引のお土産持参で上京した東京中央タクシーが、読売新聞に全面広告を掲載。内容は7000円を超えると30%引き。ただ大阪の5000円超え、50%引きに比較するとインパクトはないし、台数も少ないため気負いこみのわりには大勢に影響なし。しかし次の一手が見え隠れしているので、業界にとって気味が悪いのは間違いない。特に再建途中の大手にとって、売上維持は銀行からの至上命令なので、この料金ダウンの挑発は極めて迷惑だろう。そこでそろそろ大手が中心となって価格競争から抜け出し、凛とした姿勢で価値の向上を目指してもよいのではないか。そうでなければ利用者はタクシーに向かって永遠に「安いに優るサービスなし」と言い続けるだろう。

砂上の楼閣 Y.Y
最近、タクシー各社が弊社のビジネスプランを受け入れてくれる。恐らく危機感がそうさせていると思うが、今後加速していきそうで嬉しい。もちろん反応しているのはマラソンでいえば先頭集団だけ、後続集団は相変わらずである。
さて、この先頭集団の会社は経営者が異業種出身の若手、あるいは新免、そして意外とその地の最大手などであり、社長の性格も、当然ながら、恐れない、群れない、気にしないタイプである。
反対に後続集団の社長はキョロキョロ、チョロチョロ、ビクビクタイプであることはいうまでもない。残念ながら、社員がいくら強い狼の群れでも、トップが羊のようではその組織は所詮、砂上の楼閣である。

DNA S.S
リーグ優勝を成し遂げた落合、中日監督、伊東、西武監督、ともにシーズン前の下馬評では、戦力不足が言われていたが、結果は「育てながら戦った」という最大の賛辞を得た。また共通するのはここ一番の投手陣のふんばり、守りの野球ができていることである。
さてよく経営訓にも「創業は易く、守成は難し」というが、タクシー会社の社長は代々守ることを宿命づけられており、本能的に守成のDNAを持っている。この点有能なプロ野球監督に通じるものがある。

感動 Y.K
ある社長が言った。「この会社を“危険・きつい・汚い”の3K職場から“感謝・感激・感動”の3K職場に変えてみせる」。聞いてる私はすでに感動のK。

エジソン S.Y
条件も整いポイントキャブの新規加盟を推進しているが、驚くことは、参加する、しないは別としてポイントを付与して顧客の囲い込みと増大を図るこのシステム自体についての知識をいまだにもっていない社長、役員がたくさんいる。さらに驚くのはそういう会社もしっかり安定的に利益を出す優良な会社であること。断られて当然だが、一歩外に出て社屋を振り返った時、営業形態、労使関係、給与システムなど、このビジネスモデルを考案した人は改めてエジソン級の発明だと感心する。

低カロリー T.G
われわれの所属する企画営業部は、中途入社の中高年が多く、ほとんどが異業種出身であるが、それだけにタクシー業界にはサプライズを感じることが多い。特に、許認可事業特有の横並び意識は、目立つとか競争するとかいった内容を含む提案には、驚くほどアレルギー反応を示し、時にストレスが溜まる。しかし反対に、異業種に比べ嘘はったりやかけひきのない業界にて、身を置く人たちは経営者も含め誠実で、生真面目で、朴訥な人が多く、人間関係は不思議なほど穏やかである。それは、異業種を高カロリーの脂身の肉とすれば、低カロリーの焼き魚のようで、健康に留意しなければならない晩年を過ごすには、実に良い業界である。

創業 N.A
最近、全国的に熊が山里に下りてきて、騒動を起こしている。なんでも今夏の異常気象で、住んでいた場所に餌がなくなったのが原因らしい。
このニュースで思い出すのが、地方のタクシー会社の東京進出である。そのうちの1社の社長が「大阪湾では魚がとれない。東京湾ならとれるだろう」と言っていたが、現状は魚をとる以前に、漁師であるドライバーさんが集まらず、苦労しているようだ。
特に買収ではなく、新免で立ち上げて、他人任せにしている会社に、この傾向が顕著である。そしてさらに共通しているのは、実は創業者ではなく、2世経営者の会社である。
要は、饅頭を売ることは知っていても、作り方を知らないのである。

頑固一徹 S.S
私は初回訪問の際、弊社HPのコンテンツ「日本一になるために」という教育に関するマニュアルを持参する事がある。目的は必要に応じ、教育に関心のある社長かどうかを判断するためです。関心のある社長は必ず喜んでいただけます。そして関心を示さない社長とは原則的にお付き合いしませんし、しても不幸な結末を迎えます。
なぜなら教育は会社の栄養、社員を育てる米です。だから社員に教育を与えないのは、子育てを放棄した親も同然です。すなわち、そこは育たない会社です。多少頑固だが、この信念で取引先選びをすれば、継続的にハッピーなパートナーになれるのです。お互いに。


TOP会社概要掲載記事リンクサイトマップ|お問合せ
Copyright(c)2000-2004 Cab-Station All Right Reserved.