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■キャブ損害保険 |
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タクバス見聞録
このエッセイは、企画営業部のスタッフが、 全国のタクシー会社・バス会社の
皆様との交流の中で 思うところをとりとめもなく、記するものです。時には
失礼な表現が含まれることもありますが、 寛大なお気持ちでお読み頂ければ幸いです。
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ヒーローは現場に |
N.A |
阪急の創始者小林一三さんの話のなかに「たとえ下足番を命じられても腐らず一生懸命やりなさい。日本一の下足番になれば誰も君を放ってはおきません」というのがあるが,タクシーのドライバーさんにも、日本一のドライバーを目指しているような勢いのある人に、時おり出会う。 しかし、ドライバーが努力して経営陣に入れてもらった話は、ほとんど聞かない。経営者も自分の睫毛が見えないのと同じで、近すぎて人材が見えていないかも知れません。あるいは経験則による所詮・・・という決め付け、刷り込みかもしれませんが、混乱の時代が求める野性のヒーローは自ら餌を求める必要のない動物園には間違いなくいない。
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公共性 |
S.S |
地方出張の際、東京と同じ感覚で流しのタクシーを拾おうと思って困ったビジネスマンは多いと思います。また都内でもいつでも、どこでも、どこへでも、連れてってくれるこのタクシーのおかげでうまくいった、助かった、時には命拾いした人もたくさんいると思います。確かに利用者にとってあればこれほど便利な乗り物はないと思いますが、どうしてもなくてはならない公共性は感じないかもしれない。
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ご用心 |
T.G |
ある投書で「タクシーは道路の害虫」と憤っていました。二重停車、客ひろいの急ブレーキ、煙草のポイステ、荒い運転、むやみに鳴らすクラクション、それととにかく台数が多く、公道の半分近くをなんの権利があって占有しているのか、など相当恨みがあるようでしたが、決して誇張でもないように思われます。そろそろ遠慮して走らないとどこかの国のように流しを禁止されタクシー乗り場に押し込められるかもしれません。
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ドライバーさんの幸福 |
S.S |
業界新聞によると、都内では、新規参入ラッシュだそうだ。月平均3社、31台のペースで増えている。これは、参入障壁が低くなったためだがもう一つは、まだ運賃規制が残っていて、他の商売よりはリスクが少ないという、どこか矛盾した結果である。 そして仙台市では増えすぎて業界から台数制限の逆特区の申請まで出た。確かに街はタクシーで溢れ,ドライバーはお客に現状を愚痴り、サービスを提供する側も受ける側もこれからどうなるのか分からない、半ば生殺し状態である。これはすべて中途半端な規制緩和が原因だが、そろそろドライバーさんが優れた経営者のもとで幸福に働くことができるよう、経営者の優勝劣敗を決めてはよいのではないか。
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危険 |
I.M |
都内のドライバーさんの話によると、夜中疲れてくると電信柱がタクシー待ちの客に見え、思わず反射的にブレーキを踏むそうだ。また先日気が付いたらバス停の標識に向かってドアを開け、声まで出してどうぞと言っていた自分に驚いたとのこと。多少オーバーにしても、スーパーの店員がいくら疲れても、スイカが人の頭には見えないだろう。 それだけ誰もが夜型になっている今日、連続15時間のマラソン仕事のための自己管理は極めて難しいということ。やはり1日8時間労働、週休2日の仕事に変えるしか事故を防ぐ手立てはない。
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サラブレッド |
S.Y |
競馬評論家の井崎さんが言っていたが、頭の良い馬は競走馬に向かない。どうしてかと言えば、状況が悪くなると先をすぐ読んで、勝手に勝負を諦めるそうだ。
そういえば2002年規制緩和スタート当時、偏差値の高い2代目、3代目経営者が様々なアイデアを業界に送り出したが、最近はとんと音沙汰がない。 ひょっとして勝負を諦めたサラブレッド?
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お金より大切なもの |
N.A |
ドライバー募集の際、「稼ぐならやっぱり大手」と書いてあるが、嘘ではないそうだ。それなら何故大手に求職が殺到しないのか、なぜ稼げない中小にも応募はあるのか不思議だったが、次の話で謎は解けた。 ある大手を退職し、中小に管理者として就職した人が、遅刻をしたドライバーに注意したところすぐに社長に呼び出され、「余計なことを言うな、ドライバーが辞めたら責任をとらすぞ」と叱責されたとのこと。当然この会社は遅刻常習者と無届欠勤者のパラダイス。要は規則のない気楽な環境は、お金よりずっと大切であると思う人がたくさんいるということでした。
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相撲取り |
Y.K |
所要でハローワークへ行った際、求人資料を読んでいると “―次のような募集は原則として取扱いできません。完全歩合、出来高制の賃金形態―”と書いてある。 これではタクシー業は門前払いも同然。人材確保は、会社間以前にまず、業種間の戦い。これでは土俵にも上がれないお相撲さん。
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ヒーロー |
K.K |
馴染みの会社に行くと、次の「知恵の輪倶楽部」の開催は何時なのか、聞かれる。楽しみにしていただいている。 確かにセミナー後の交流会(宴会)の盛り上がりは相当なものがあり、これだけでも充分おもしろい。しかし東京までお越しいただくには、業界に話題を提供している人物、ヒーローを講師として招かなければならない。ところがなかなかいないそうだ。でもヒーロー不在は喜ばしい。なぜならヒーローは乱世の産物、それだけ業界がまだ平和であるということである。
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定説 |
T.G |
社長さんはおもしろい。 弊社のビジネスプランは実績に対して10%いただくケースが多いが、ご提案すると 「手数料を10%も払ったらやっていけないよ、人件費や諸経費を引くと頑張っても売上の5%しか残らない仕事だから。この業界のこともっと勉強したら」と断る(もちろん本気)。 しかし不思議なことにやっていけない筈なのに他社がやると「じゃ、うちもやるか」と横並び。そしてやっていける。 さらにおもしろいのは、ご自分の出したアイデアを実践するときは先の定説を忘れ、オーバーコストというシグナルも無視した暴走車と化する。要は結果オーライ。「ビジネスに定説はない」。
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